地方民鉄

富士急行 1200系「富士登山電車」

 

1205(赤富士)2号車 □ + □ 1305(青富士)1号車


10/07/24 都留文科大学前駅にて

開業時の車両「モ1号」と同じ「さび朱色」で塗装された車両。


10/07/24 下吉田駅にて

「FUJITOZANDENSHA」ヘッドマークが掲げられています。


側面にも富士登山電車の様々な文字が。


出入扉付近です。


側面は以前の通り窓が続き、2扉車両となっております。


車内で見えない部分はこんな感じで富士急行の路線図が全駅書かれています。


10/07/02 河口湖駅にて



<青富士>


まずは青富士の車内から見ていくことにします。
全体的には白を基調とした清潔感を感じる車内空間。
手前に見えているカラフルな色彩の腰掛はソファーです。
床は木材が張られ、見た目にも印象的に柔らかい雰囲気を醸し出しています。


出入口に向けて表地違いで2つソファーが置かれています。
包み込むような感じのあるソファーに座って、ぼんやりと富士山を眺めて。



2段式の窓はそのままですが窓を取り囲む枠や荷物棚は木目調になり空間と一体に。


天井だけはどうやらお色直し以外は手は加えられていないようです。


出入扉も外とはまったくことなるオフホワイトで塗られた色彩。


扉の横は開閉ボタン。もちろん木製カバーとまではいかないのですが周囲と同じ色で。


天井は綺麗に張り替えられているようですが、機器はそのままのようです。


運転席方向を見ています。思い切ってここは大きなソファーを置いたようですね。


小さなテーブル兼肘掛。


車両中央は窓に向いた木製の腰掛がいくつか置かれたフリースペース。


壁に取り付けられた木製テーブルに沿って腰掛が5つ。


もうひとつは緩やかな丸みのある曲線上に、木製の腰掛が並びます。




腰掛座面にはそれぞれ異なる表地が張られた詰物、まぁ座布団的なものでしょうか。
背ズリは装飾的な存在で美しく後ろに反っていますね。


そんな中ベビーチェアというわけではないのですが、小さな子供が中に入って遊べるサークルも。


車内中央にあるクロス式固定シートです。
腰掛の仕様そのものは直角的なシートにバケットをつけたものですが、
それでもポップな色使いの腰掛表地のお陰で座りたくなるような雰囲気。


こちらは車両連結妻部の様子です。左手はアテンダントの業務スペース、
右側には大きなギャラリースペースが壁一面にあります。


貫通路は車体と同じ色で塗られていました。


上を見上げると青富士の暖簾と右手は富士山をモチーフとしたイメージイラストが。


狭いながらも空間として仕切られた特別な場所になっています。
判りづらいですがテーブルの上にはスタンプや案内が置かれています。


右手の下の白いものは冷蔵庫の扉。車内限定の飲み物を買うことができます。


その裏には腰掛があるので、区切るためのガラス仕切りと冷蔵庫を収納した大きな箱背面。


妻壁には額も掲げられ、鮮やかな富士山が眺められます。


赤富士と同じドット模様の表地の2人腰掛が冷蔵庫などがある空間と妻壁との間に配置されています。
よく見るとその妻壁寄りには滑らかな曲線のちょっとした隅用テーブルが設けられていますね。


ギャラリーには様々なものが展示してあります。下は木製のベンチがあって座ることも可能です。


扉との仕切りは強化ガラスのようで透明な仕切りが広がりを感じます。
仕切り下部には「FUJIKYU RAILWAY」の文字まで。
上のほうには暖簾と同じマークが書かれています。


対面のソファーはレザー張り。背・座とも高く、深くあくまでちょこっと座り用。



<赤富士>


青富士とはがらりと雰囲気は異なりとてもシックな雰囲気となっています。


青富士同様天井に大きな変化はありません。


側面窓も青富士と構成は同じですが、取り囲む枠は赤富士の雰囲気に合わせて渋め。


日除けはこんな感じ。ウッディな感じです。


車両中央は青富士とはまた異なるフリースペース。
窓を向いた腰掛に反対側は2人掛ソファーが並びます。


鮮やかなドット模様の腰掛表地は落ち着いた赤富士の車内で非常に印象的。


到着までちょっと気になる本を手に取って…


背ズリは縦にスリットが入る木製フレーム。
基本的にはベンチで、この腰掛に座って流れる側面の風景を楽しむものになっています。



青富士とは違い、2人掛でした。また背ズリも直角ではありますがまだ実用的。


縦に細長くスリットが美しい。


なお天井近く窓上部には富士急行の鉄道創設期と思われる記録の数々が掲示されていました。



この2人掛ソファー、実はその上をシェルフがライブラリーコーナーとしてあり、
このソファーに腰掛けて読んで貰おうという仕掛けになっています。
置いてある本は富士山にまつわる本が中心に並んでいました。


赤富士の出入扉はクリーム色で塗装。


そうそう扉の前はきちんと滑り止め加工が施されていました。


運転台方向を見ています。赤富士の運転台横は青富士とはまたちょっと異なります。
真っ赤の表地のソファーに、左手はレール方向に景色を望む丸窓が用意されていました。


レザー張りで、つやのある赤色が艶かしい。


空間として区分するためか出入口との間に木製の仕切板が設けられ、
乗降の乗客とは分ける工夫がなされています。
同時にこの仕切板はちょっとしたテーブル・取手も付けられ、立席者にも配慮。


そしてこの丸窓へは2段のステップが設けられています。
丸窓にあわせたこのステップ、おそらく小さな子供でも
丸窓から外が見えるように、という配慮なのでしょうか。
その証拠にわりと低い位置に握り棒がぐるりと空間内に取り付けてあります。



丸窓から見える富士山をお楽しみ下さい。


出入スペースにある立席車のための握りポール。
木製の孔に手を入れ揺れに対し体を預けることができます。
出入口付近にはこの車両は吊革はありませんので、大変重宝するのではないでしょうか。


丸窓と反対側にあるのがこのソファ。
車内中央方向を見るように座るのですが、折角のこの先頭位置なので前を向いても良かったのでは。


ちなみに丸窓上部には以前からある吊革は残され、吊革の一部は木製のカバーが付けられました。


運転台の中の様子です。機器類は以前と変化はないのですが、
運転士腰掛の座面表地は車内と共通に変えられているようです。


今度は車両連結部、妻部を見ています。青富士同様暖簾が掛かっていますね。
でも青富士はいろいろと妻部にあったのに対して、赤富士では両側とも座席スペースとなっています。
背面は木製フレームによる背ズリが腰掛としても、空間としても区切っています。



この座席スペースにある窓枠の様子です。テーブルに合わせて形状が変化を持たせてあります。


テーブルは通常時は折り畳まれた状態で、この座席に座ってなにかを広げるときには展開し、
テーブルを大きく広げて使用できます。


妻部にある妻壁腰掛。基本フレームはそのままでどうやら表地や見える箇所を木製に変えたようです。
それだけのことかもしれませんが、お陰で表地の華やかさと相まっていい雰囲気となりました。
特に通路側の側ヒジ掛は独特の形状で、木製とした上でデザイン性に拘ったようです。



出入台横、妻部近くにあるのがこの車椅子用スペース。
単純なポールで仕切られたスペースとするのではなく空間として活用しています。


もちろん車椅子スペースなので左手横には握り棒も備えられているのですが、


出入台横には珍しく2人掛ロングシートもあります。


出入台仕切りはテーブル機能を持ち、相対する腰掛の使用に応えます。


さらにその上に邪魔にならない高さで天板兼テーブルを載せることで、
ポールのみが目立つことの無いように配慮、
また窓のテーブルは車椅子の方も物を広げることができます。


さらに頭上にはミニギャラリー。敢えてごちゃごちゃ陳列するのではなく、


在りし日の富士急行の外観塗色の車両模型が展示してありました。


妻壁の赤い暖簾とここにもデザインされた路線図。


はじまりは一本の鉄道レールでした。






富士急行 1200系「富士登山電車」下吉田駅を出発です。(1分17秒)
ダウンロード[1200_fujitozan_shimoyoshida-st_start.avi(64,181KB)]

富士急行 1200系「富士登山電車」富士吉田駅を終点に向けて出発です。(25秒)
ダウンロード[1200_fujitozan_fujiyoshida-st_start.avi(21,214KB)]



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